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分校キャンプ2006 その4

一通り、掃除や宿泊の準備を済ませた私たちは
子連れで参加するTを待った。
30分ほどすると、Tが妻と子を連れ到着したため、
滝へ向かった。

滝へは車で20分くらい、一面に杉が植林された
尾根を抜けていく。
この風景を見ると、ここは林業の町(村)なんだなあと
実感する一方、水を貯めるダムとしての森林の機能は
どうなんだろうと考えてしまう。

尾根を過ぎると、ひたすら山を下る。
窓を明けてもせみの鳴き声がしない。
まだ、梅雨明けもしていないこの時期は
夏本番ではないのだろう。

やがて水の音が聞こえてきた。
滝はすぐそこだ。
林の中のカーブを曲がると滝が見えた。
落差20~30メートルを誇るこの滝は間近で見ると
圧巻である。
水量もそこそこあり、滝らしい滝である。
分校キャンプ2006 その4_d0069334_091873.jpg

滝から数十メートル下流にある駐車場に
車を止め、滝へ向かう。
「ああっ・・・」
滝にはすでに先客がいた。
しかも釣りをしている。
おじいちゃんが孫に竹の竿を持たせて
指南しているようである。
ここではヤマメはいなさそうだから、
タカハヤでも狙っているのだろう。

何故、ここで長老が残念がるかというと
滝つぼで遊べないからである。
滝つぼに無神経に入れば、子供の夢を
壊すことになる。
もしかしたら、遠く東京から孫が遊びに来て
つかのまの田舎暮らしを体験させているのかもしれない。
都会の喧騒の中で生活する孫は生きた魚を
触るのは今回が初めてかもしれない。
そう思うと、長老は足を水に浸けることができない。

といいながら、長老やKやホーミーはすでに
服を脱ぎ始めていた。
窺っていた。釣りをやめる瞬間を。
それまでは滝つぼから流れる川のところで
ぴちゃぴちゃ足を浸けて戯れていた。
5分後、釣りをしていた孫は休憩に入った。
分校キャンプ2006 その4_d0069334_083341.jpg

すかさず、長老はKに目で合図を送り、
滝つぼへ突入した。
そして轟音をとどろかせ落ちる水の中に向かった。
ゴオッー。
すごい音と強烈な衝撃が体を襲う。
頭や背中が水の圧力で痛い。

そして滝の落下を通り抜け、
流れ落ちる流れの下にある空間に入った。
by blackcat1996 | 2006-08-04 00:09 | 野外活動
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